育児に関するQ&A

育児についてのQ&A

出産後や育児に関して、よく聞かれるご質問やご相談をご紹介します。

乳児3ヶ月健診はできますか?

乳児3ヶ月健診は住所地の保健所で受けてください。 当院の乳児健診は、・1ヶ月・2ヶ月・6.7ヶ月・9.10ヶ月・1才・1才6ヶ月です。 小児科の予防接種は、・四種混合(DPT-IPV)・MR(麻疹・風疹)・おたふくかぜ・日本脳炎・水痘(みずぼうそう)・B型肝炎・インフルエンザ・肺炎球菌・Hibワクチン・ロタ・BCGなどです。すべて予約制です。この他に実施している予防接種や予約については、小児科のページをご覧ください。

母乳について教えてください。

赤ちゃんは生まれてくると自分で乳房を探し始め、近づけると吸います。誰に教えてもらったわけでもなく、赤ちゃんがもって生まれた自然の欲求であり、能力です。

授乳を楽しめるのはほんの半年から長くても2、3年くらいです。また、母乳育児は赤ちゃんにとっても、あなたにとってもいいことはたくさんあります。

母乳のいいところ

  1. 赤ちゃんを感染から守る
  2. アレルギーの予防になる
  3. 消化吸収がよくて、胃腸にやさしい
  4. 赤ちゃんのあごの発達や脳の発達を促す
  5. 赤ちゃんとのきずなを強くする
  6. 産後のからだの回復を助ける
  7. 互いのリラックスになる
  8. いつでもどこでもあげられるので、簡単で経済的

しかし、母乳育児を始めてみると、これでいいの?足りているのかな?と心配になることがあるかもしれません。 核家族化や少子化が進んだ現代社会では、赤ちゃんに触れたりかかわったりすることが今までなかった人も多いと思います。また、母乳育児の経験者が周りにいなければ、“こうすればいいのよ”、“これでいいのよ”と言ってくれる人もいないかもしれません。

自信をもって母乳育児をするには、不安や心配を一人で抱え込まないことが大切です。そんな方々に少しでもお手伝いをしていきたいと考えています。

こどもの洋服は何枚くらい着せたらよいですか?子どもの手足が冷たいので心配です。

赤ちゃんは自分で上手く体温調節ができません。衣服の枚数は気温や室温に合わせてこまめに調節しましょう。 大まかな目安としては「新生児~2ヶ月位までは大人より1枚多め、3ヶ月~6ヶ月位までは大人と同じ、6ヶ月以上は大人より1枚少なめにして薄い肌着をまめに替えるような服装」です。 赤ちゃんの手足が冷たくて心配な時は、赤ちゃんの背中に手を入れてみましょう。背中やお腹など、胴体がポカポカしていて体温が保たれているようなら心配はいりません。

逆に、汗ばんでいたり、ひんやりと冷えていたら暑い寒いのサインです。暖房の効いている室内ではなるべく薄着で動きやすいほうがいいでしょう。ミトンや靴下を履かせなくても大丈夫ですが、あまりに気になるようなら靴下を履かせてあげてください。 大人が暑い寒いと感じる温度は赤ちゃんも同様に感じます。

こどもとどうやって遊んだらよいかわからず悩んでいます。

赤ちゃんの月齢が小さければ小さいほど「どうやって遊んだらいいの?」「あやし方がわからない」と悩んでしまうかもしれません。これまで赤ちゃんと接する機会があまりなかった方であれば、それは当然のことです。

新生児~1ヶ月頃の赤ちゃんであれば「あやすと笑う」というやりとりは、もう少し先になる場合もあります。この時期は、赤ちゃんの目をしっかりと見つめて、やさしく声をかけたり触れたりするだけで十分です。赤ちゃんの発する「あー」「うー」などの言葉を真似たり、「たのしいねぇー」「うれしいねぇー」など、たくさん話しかけましょう。ほっぺやからだに触れられることも大好きですよ。首がしっかりしたら抱っこや膝の上に乗せて歌を歌いながらゆっくり揺らしてあげたり、オムツを替えるときに頭から足の裏まで全身をこちょこちょしたり、お腹に「ぶぶぶぅー」と息をかけたり、おなかをマッサージしたり、足をのばしてあげたり。特別なおもちゃがなくても、言葉かけとスキンシップで赤ちゃんはきっと大いに喜んでくれます。

寝返りやハイハイができるようなら、赤ちゃんの目線になって一緒にゴロンと寝転んだり、一緒にハイハイをしてお部屋の中を動き回ってみましょう。赤ちゃんの目線になることで思わぬ発見があるかもしれませんよ。 赤ちゃんがやっていることに対して「いいねぇーたのしいねぇー」「それが好きなのねぇー」とたくさん言葉をかけたり、接したりする程、赤ちゃんは喜び、心身共に安心して成長していきます。

赤ちゃんにとっては、おもちゃをポイポイすることも、なんでも口に運んでカミカミすることも、真似っこすることも、寝ている時以外は全てが遊びになります。「遊び方」「あやし方」というと、赤ちゃんに対して特別なことをしてあげなくちゃいけない、と考えがちですが、赤ちゃんにとっては何気ない動作が楽しい遊びになります。肩の力を抜いて「赤ちゃんに遊んでもらおう」というくらいの気持ちで赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しんでみましょう。

寝かしつけがうまくいきません。下におろすと泣いてしまうので抱っこばかりしています。抱きぐせがつきますか?

ひと昔前は「抱きグセ」というとあまり良くない「クセ」とされてきましたが、現在では「抱きグセを気にせずにたくさん抱っこをしてあげましょう」という考え方が主流になっています。

赤ちゃんにとって抱っこは、大好きな人からの愛情や安心感を得られる何よりも嬉しい行為です。とはいっても、抱っこしていないと泣いてしまう、抱っこするまで泣き止まない、となると体力的にも辛くてヘトヘトになってしまいますね。どうしても手が離れなければ、ベットに寝かせ泣き声が聞こえるところで用事を済ませたり、一息ついたり、音楽を聞いたり、お茶を飲んだりして、赤ちゃんが泣くのはあたり前と思う気持ちが大事です。少しリラックスしたらまた抱いてあげればいいのです。寝かしつけようとこちらが焦れば焦るほど、その気持ちが赤ちゃんにも伝わってますます泣き止まなくなったり…。

抱っこ大好きの赤ちゃんは少々大変かもしれませんが、まずは大人が落ち着いて対応することが大切です。 赤ちゃんは言葉の代わりに泣くことで自分の気持ちを表現しています。 こんなに抱っこさせてくれるのも一時期のこと。「今は抱っこで眠りたいのね…」と、ひと呼吸おいてから赤ちゃんの欲求を満たしてあげましょう。 普段から抱っこをしてあげていることで、熱がある時やからだの痛みの有無など、からだに触れるだけで赤ちゃんの体調の変化が分かることもあります。

夜なかなか寝てくれないので寝るのが遅くなってしまいます。

赤ちゃんの睡眠リズムには個人差があり、月齢によっても寝付きは変化します。 新生児期は1日に何回も「眠る」「目覚める」のリズムを小刻みに繰り返し、まだ昼夜の区別ははっきりとしません。 3~4ヶ月頃になると昼間起きている時間が長くなり、夜はまとまって寝る、というように徐々に昼夜の区別がついてくるようになります。

赤ちゃんが夜になってもいつまでも寝てくれないと、こちらも慌ててしまったり…、だんだん疲れてきてしまったり…。赤ちゃんはというと、かえって目が冴えていたり…。 すんなり寝てくれない赤ちゃんは手ごわいものですが、生後3ヶ月頃から赤ちゃんがまとまって眠るようになってきたら、まずは生活リズムを整える工夫から始めてみましょう。

朝は決まった時間に起こし、部屋のカーテンを開けて朝日を入れましょう。 昼間はなるべくベッド以外で過ごし、公園に行って外気浴をするのもいいでしょう。 たくさん話しかけたり、からだを動かしたり、いっぱいスキンシップをして遊んであげてください。昼間の遊びを充実すると、適度な疲れから夜によく眠ってくれるようになるでしょう。

また、離乳食やお風呂を毎日同じ時間にすること、夜は部屋を暗くして静かな雰囲気作り、寝る前は絵本を読んだり静かな遊びをするなど、1日の過ごし方を一定にすることで生活リズムが整ってきます。
とはいっても、赤ちゃんの月齢や住宅環境・家庭環境などによっても寝付きには個人差があるものですから、あまり神経質にならないことが最も大切です。 できることから少しずつ、昼と夜のメリハリをつけた生活を心掛けてみましょう。

おむつが取れなくて困っています。トイレ・トレーニングはどのようにしたらいいですか?

「トレーニング」というと訓練のように感じて「はやくオムツをはずさなくちゃいけない」と思ってしまうかもしれません。オムツは子どものからだの排泄器官の発達に伴って無理なく「はずれる」ものです。

トイレ・トレーニングを始める目安としては、「トイレ」「おしっこ」「ちっち」という簡単な言葉が理解でき、大人の言葉がわかって、ある程度の受け答えができる2歳前後が適当といわれていますが、これはあくまで目安です。 「おしっこの間隔が空いている」「おしっこがしたいという尿意がわかる」など、子どものからだの構造がきちんと準備できていないうちにトレーニングを始めると、かえって時間がかかってしまうこともあります。

トイレ・トレーニングを始めても、お互いにイライラしてしまうようであれば、まだトレーニングの時期ではないということです。思い切ってトレーニングをやめましょう。 子ども自身の準備が出来ていないうちは無理強いせず、本人がやる気を出すまで一歩戻ってのんびり待ちましょう。

トイレ・トレーニングは行きつ戻りつしながら少しずつできるようになります。 子どもはその日によって気まぐれですから、大抵の場合は長期戦になると思って焦らず長い目で見ていきましょう。何歳までという決まりはありません。あわてずに。

トイレでの排泄が成功した時は大いに褒め、たとえ失敗しても決して叱らず「もう少しだったね」「大丈夫だよ」と励ましながら、温かく見守っていきましょう。 お子さんやご家庭のペースで親子のやり取りを楽しみながら進めてほしいと思います。